Last Update 2025.12.1
       
 ◆加悦鉄道 加悦鉄道線さようなら記念乗車券  1985年/昭和60年4月15日発行

  1985年/昭和60年4月15日発行の加悦鉄道線さようなら記念乗車券です。
  記念乗車券は2枚組で,そのうち一枚はニッケル板に印刷されたものです。

  加悦鉄道は,沿線の丹後ちりめんを京阪神地区に輸送するため1926年/大正15年12月5日に開業しました。
  その後,加悦駅の南西にある大江山でニッケル鉱石の採掘・製錬が開始され
  1940年/昭和15年に大江山ニッケル鉱山の鉱石輸送専用線(加悦-大江山),
  1942年/昭17年に製錬所専用線(丹後山田-岩滝工場)を開通させ
  ニッケル鉱石輸送に大きな役割を果たしました。

  1945年/昭和20年に大江山鉱山が閉山,ニッケル鉱石の輸送がなくなり鉱石輸送専用線は撤去されましたが
  製錬工場は輸入ニッケル鉱石により継続しましたので,製錬所専用線は存続しました。
  しかし,1985年/昭和60年の国鉄ダイヤ改正で宮津駅の貨物輸送が廃止,
  ニッケル鉱石の輸送が不能になり収益が見込めないことから,同年5月1日に加悦鉄道全線は廃止になりました。

    【加悦鉄道の歩み】
     1925年/大正14年   加悦鉄道創立
     1926年/大正15年   丹後山田-加悦間が開業
     1936年/昭和11年   キハ101導入
     1939年/昭和14年   大江山ニッケル鉱業(日本冶金鉱業)に統合,ニッケル鉱石輸送開始
     1942年/昭和17年   岩滝製錬工場専用線開通,鉱山から工場へ一貫輸送開始
     1943年/昭和18年   国鉄から1261号・1260号を譲受
     1945年/昭和20年   大江山鉱山閉山,大江山製作所業務停止
     1951年/昭和26年   大江山製作所業務再開,岩滝製錬工場専用線運行再開
     1972年/昭和47年   国鉄からキハ083を譲受
     1977年/昭和52年   加悦SL広場設置
     1984年/昭和59年   貨物営業廃止
     1985年/昭和60年   丹後山田-加悦間廃止,社名をカヤ興産に変更