Last Update 2021.6.1
     

  新京阪鉄道の電気機関車BL-1形の台車: ブリル50E-2の軸受け部の蓋です。
  新京阪鉄道線は,現在の阪急京都線です。

  BL-1形は,新京阪鉄道が1924-25年/大正13-14年に
  汽車製造-東洋電機で製造した3輌の電気機関車です。
  台車には,米国ブリル社製アーチバータイプの50E-2が採用されました。
  華奢なアーチバータイプの台車が機関車に採用された例は珍しいようです。

  この軸受け部の蓋には,ブリル社のマークが表示されています。

  1930年の新京阪鉄道と京阪電鉄の合併により,BL-1形は京阪電鉄デキ2000形になり,
  その後の京阪神急行電鉄移行後は,
  2000形(2001-3) → 3000形 → 4300形に形式変更になりました。

  1957年/昭和32年に2003が廃車,宝塚電車館に保存されました。
  1964年/昭和39年に2001・2002は4301・4302に改番,
  1975年/昭和50年に4301・4302は廃止になりましたが,
  4301は,正雀工場の移動機として1986年/昭和61年まで利用されました。

  この台車軸受け蓋を付けた機関車を特定できませんが,
  戦前戦後の昭和を生き抜いた機関車を想い起す台車部品です。

台車軸受け部の蓋の裏
Brill社のマーク
登場時 新京阪鉄道BL-1形   交友社 私鉄電車のアルバムから引用
阪急電鉄時代 4300形 4301   交友社 私鉄電車のアルバムから引用