Last Update 2022.3.1
     

  阪急電鉄100系の前照灯です。

  100系は新京阪鉄道 P-6として1927-29年/昭和2-4年に製造されました。
  新京阪鉄道は京阪電鉄に合併,P-6はデイ100と改め
  特急“燕”より速い電車として大阪-京都間を高速で結びました。
  デイ100は,重厚な車体,200馬力の電動機,正面の独特な緩衝器付き幌,
  大型前照灯を装備した戦前昭和の名電車でした。

  戦後,新京阪線は阪急京都線,デイ100は阪急100系となり,
  1950年には,天神橋と京都を36分で結ぶノンストップ特急に就きました。
  その後も京都線,千里線に運用され,1973年に引退しました。



  デイ100の前照灯は,小糸商店製作所のGOLDEN GLOW HEADLIGHT !
  本来のGOLDEN GLOW HEADLIGHTは,
  反射板がウランガラス製になっており黄色をしています。
  この前照灯の反射板は金属製で,のちに交換されたものになっています。
  ウランガラス製のGOLDEN GLOW HEADLIGHTは,
  1927年/昭和2年に開発,1941年/昭和16年に製造中止になったそうです。

  ウランガラスは短波長の光をカットして透過力が優れるということで,
  この前照灯の前ガラスは,光が真直ぐ透過できるように,
  通常の前照灯に使用されるレンズではなくフラットガラスになっています。

  直径40cmの大型前照灯は迫力満点!