Last Update 2025.9.1
       
  ●切符のメッセージ: 切符が発信する情報量は多く,当時のことを想うことができます。
明延鉱業所 明神電車 乗車券  発行年/不明   三菱金属鉱業/明延鉱業所発行

  この切符は,兵庫県養父市・朝来市の錫鉱山・明延鉱山の専用軌道であった明神(めいしん)電車の乗車券です。
  明延と神子畑(みこばた)間の約6kmを結びました。

  1912年/明治45年に明延-神子畑に索道(ケーブル)が設置されましたが,
  輸送力増強のため軌道の敷設を計画,
  1929年/昭和4年にトンネル工事の完成により500mm軌道による鉱石輸送が開始しました。
  戦時体制下,1941年に762mmに改軌,輸送力を大幅に強化しました。
  戦後も採掘を継続しましたが,明延鉱山は1987年/昭和62年に閉山,明神電車も廃止になりました。

  明神電車は,鉱山関係者の便宜を図って鉱山列車のほかに人車(客車)列車を1945年から運行しました。
  当初は運賃無料でしたが,1949年から50銭,1952年から関係者1円,部外者10円を徴収,
  その後,部外者も1円に値下げしました。 こうしたことから「一円電車」と呼ばれました。
  週刊紙や新聞に紹介されたことから一般客(部外者)が多くなり危険防止のため,
  1971年/昭和46年8月25日から,明神電車を非公開にして一般客への「1円乗車券」の販売を中止しました。
  1985年/昭和60年に人員輸送を廃止しました。

  この乗車券は,明神電車の1円乗車券です。 
  乗車券は,ゴム印で白ボール紙に押したもので,1円券は青刷り,10円券は赤刷りでした。
  この1円乗車券の発行年,入手経路は不明です。 1円乗車券の券面の字体は,発行時期により異なるようです。

  
明延鉱業所 明神電車    鉄道ピクトリアル NO.273から引用