Last Update 2006.1.1
     
   電気機関車EF64の前頭部の貫通扉です。

  貫通扉を入手したとき,
  機関車は特定されていませんでしたが,
  塗装から,EF64 1000番台を予想しました。

  クリーム色塗面の下に黄色塗面が見られ,
  EF64 1000番台のうち,唯一
  JR貨物試験塗装(黄色と青色塗装)された
  EF641010号機であると推察しました。

  EF641010号機は,
  JR貨物試験塗装から一般塗装に戻された後,
  2004年に更新工事され,
  現在,JR貨物・高崎機関区に配置され,
  上越線,首都圏で運用されています。
  この貫通扉は,更新工事の際に,
  廃部品として処分されたものと推理します。

  部品の特徴から,ルーツを推理するのは,
  楽しいことです。

EF64は,1964年/昭和39年から製造された
勾配線区用直流電機機関車です。

1番台が79輌,1000番台が53輌製造され,
山岳線に配置されました。

平坦線区用直流電機機関車とは違い
複数輌の機関車を連結して運用することが多く,
機関車の前頭部には,
連結した機関車間を移動できるように
貫通扉が設けられました。

1000番台は,1980年/昭和55年に,
国鉄最後の新造機として,上越線に登場しました。

EF64は,2005年4月,114輌が活躍していますが,
勾配線区用直流電機機関車 EH200の
増備が続いており,廃車が進むことは確実です。
  
貫通扉の内側には,
屋根に上がる梯子になる手摺りが
取付けられています。

窓部の手摺りは,
取り外して,
扉の下部に収納できるようになっています。
  
  この貫通扉は,
  一人では持てない重さと
  高さ 168cm,幅 55cmの大きさがあり
  家の中に置くのは,危ないため
  現在は,外壁に立掛けてあります。