Last Update 2011.3.1
       
  ●切符のメッセージ: 切符が発信する情報量は多く,当時のことを想うことができます。

  この切符は,1966年/昭和41年1月19日新宿駅発行の地図式乗車券です。
  新宿から10円区間の新大久保・高田馬場,大久保・東中野,代々木・原宿,千駄ヶ谷・信濃町行きです。

  乗車券は,地図式のほかに,一般式,矢印式,金額式があります。
  一般式は, ・・・ から ・・・ ゆき という様式の乗車券です。
  矢印式は,→ の様式です。  金額式は,・・・ から ・・・円区間ゆきの様式です。 

  地図式乗車券は,発駅名を明記して,着駅を地図に示していますので,乗客に判りやすい乗車券です。
  地図式乗車券は,国電区間のように,多方面に同一運賃の区間がある場合に,
  1種類にまとめて発行できますので,出札窓口での発行事務を効率化できます。     
  地図式乗車券は,昭和40年前後に,広く普及しました。

  その後,券売機が普及しますが,当時の券売機では細かい地図や印字が難しく,金額式が主流になります。

  ここに紹介する地図式乗車券は,最盛期の昭和40〜41年に発行・使用されたものです。
  いずれも,10円区間の硬券乗車券です。 
  1966年/昭和41年3月の運賃改正で,最低運賃は20円になり,10円区間の乗車券はなくなりました。

  1960年/昭和35年に,これまでの2等が1等,3等が2等に繰上げになりました。
  併せて,切符の地色が1等は薄緑色,2等は淡青色になりました。

  ここに紹介する地図式乗車券(2等)は,地色が淡紅色,文字が濃紅色です。
  2等乗車券の地色は淡青色ですが,1962年/昭和37年頃に,キセル乗車を防止するため,
  東京付近(関東総局)の10円区間に限り,地色が淡紅色,文字が濃紅色に変更になったそうです。

 

地図式乗車券

池袋から10円区間行き

池袋駅1965年/昭和40年10月21日発行
2等 10円

地図式乗車券

大久保から10円区間行き

大久保駅1965年/昭和40年12月9日発行
2等 10円

地図式乗車券

水道橋から10円区間行き

水道橋駅1965年/昭和40年11月29日発行
2等 10円

地図式乗車券

御茶ノ水から10円区間行き

御茶ノ水1965年/昭和40年10月28日発行
2等 10円

地図式乗車券

秋葉原から10円区間行き

秋葉原駅1965年/昭和40年11月11日発行
2等 10円
 
地図式乗車券

浅草橋から10円区間行き

浅草橋駅1965年/昭和40年8月28日発行
2等 10円