Last Update 2005.2.1
       
  EF58は,流線形車体と正面のV字形の飾り帯が特徴のオンリーワン電機です。
●流線形のEF58

 EF58は,1946〜48年/昭和21〜23年まで,
 デッキ付箱型のスタイルで31輌が登場しました。

 1952年/昭和27年 高崎線電化のとき
 上野-長岡の電気直通運転のため
 EF58に列車暖房用の蒸気発生装置を搭載することになり
 機械室を拡大して,流線形のEF58が誕生しました。
 
 箱型で登場した1〜31号機も,
 1953〜57年/昭和28〜32年に流線形に改造されました。

●EF58の諸元

  車軸配置; 2C+C2
  運転重量;  115t
  最大長 ; 19900mm
  最大幅 ;  2800mm
  最大高 ;  3926mm
  動輪直径;  1250mm
  出力  ;  1900kw(1時間定格)
  速度 ;    86km/h
●EF58の塗色

 流線形のEF58が登場したのは,1952年/昭和27年です。
 EF58の塗色は,当時の一般色のぶどう色(茶色)でした。

 1956年/昭和31年の東海道本線全線電化のとき,
 特急“つばめ”,“はと”を牽引するため,
 淡緑色の客車に合わせて,
 東京/宮原区の24輌が淡緑色の塗装になりました。

 1958年/昭和33年に
 ブルートレイン“あさかぜ”が誕生しました。
 1960年/昭和35年に“つばめ” “はと” “はやぶさ”も
 ブルートレイン化され,
 東京/宮原区の20輌がブルートレインを牽引するため,
 車体を青,裾をクリーム色の塗装になりました。

 1963年/昭和38年の広島電化のとき,
 ブルートレインの牽引をEF60に譲りました。
 このときから,車体が青,正面窓下がクリームの塗装に
 統一されました。
 1965年/昭和40年頃には,
 御召専用機EF5861,御召予備機EF5860を除いて
 この塗装が最期まで続きました。 
 ただし,EF5889などが,
 イベント用に往年のぶどう色(茶色)の塗装になりました。

 現在,EF58は,JR東日本のEF5861,
 JR東海のEF58122,EF58157,
 JR西日本のEF58150の合計4輌が在籍しています。
 EF5861,EF58122,EF58150がぶどう色(茶色),
 EF58157が車体が青,正面窓下がクリームの塗装です。
 ●御召専用機

  EF5861は,御召専用機として,
  1953年/昭和28年に日立水戸工場で製作され,
  東京区に配置され,御召列車を牽引しました。 
  当初から御召専用機として発注され,
  特殊設備を装備しています。
  ステンレスの飾り帯が前面だけでなく
  側面一周に取付けられました。

  EF5860も御召専用機として,
  1953年/昭和28年に東芝府中工場で製作され,
  浜松区に配置されました。
  御召予備機として,EF5861とともに活躍しました。

  EF5860は1983年/昭和58年に廃車解体されました。
  EF5861はJR東日本田端運転所に在籍しています。