Last Update 2006.3.1
      
         関門電機

         門司駅のEF30

         Photo Archives EF30
1942年/昭和17年,関門トンネル(山陽本線;下関−門司)が開通しました。

関門トンネルは直流電化され,直流電気機関車 EF10が配置されました。
海水による錆を防ぐため,EF10の5輌が,車体外板をステンレスに改造されました。

1961年/昭和36年に鹿児島本線が交流電化したとき,
関門専用機として,交直流電気機関車 EF30が登場しました。
ステンレス・無塗装の車体のEF30は,独特スタイルの重厚な電機でした。

1973年/昭和48年に,ステンレス車体のEF81 300が関門専用機に加わりましたが,
EF30は,関門を走る全ての客車・貨物列車の主力牽引機として,
国鉄からJRに移行した1987年/昭和62年までの26年間を関門だけで過ごしました。

1982年当時のMr.Silver EF30,EF81 300を紹介しましょう。

関門トンネルに関する歩み


1898年/明治31年 鉄道連絡船として,下関港〜門司港間の定期航路の運行開始(山陽汽船)
1911年/明治44年 関門航路で国内初の鉄道車両航送の開始
1936年/昭和11年 関門トンネル建設起工
1942年/昭和17年 関門トンネル開業(下り本線完成),直流電化完成,専用機としてEF10運用
         関門航路の鉄道車両航送を廃止
1944年/昭和19年 複線化完成(上り本線完成)
1950年/昭和25年 海水に対する防錆対策にEF10の5輌をステンレス車体に改造(日本初のステンレス車体) 
1958年/昭和33年 関門国道トンネル開通
1960年/昭和35年 EF30の先行試作車として1号機製造
1961年/昭和36年 鹿児島本線交流電化完成,門司駅構内に交流・直流デッドセクション区間を設置
         EF30配置(EF10の置換え)
1964年/昭和39年 関門航路・連絡船廃止
1968年/昭和43年 EF30製造終了(22輌製造・配置)
1973年/昭和48年 EF81 300番台の製造配置(1973〜75年に4輌製造)
1975年/昭和50年 山陽新幹線新関門トンネル開業
1978年/昭和53年 EF301(先行試作車)廃車
1986年/昭和61年 EF30廃車開始,EF81 400番台(0番台の改造機)14輌の投入
1987年/昭和62年 EF30運用終了
         国鉄解体,JR九州に移管
1991年/平成 3年 関門トンネルの輸送力増強で,JR貨物がEF81 450番台 5輌を新造